福田屋の着物について
品を七分、粋を三分
着物の文様を決めることは生地、色、着る場所、時期などを考えると、とても難しいものです。
その難しい事を楽しさに変えるお手伝いが私達、赤坂福田屋のお仕事です。
古代文様であって、今風。それに重みがあり、こんな風にもあんな風にも、どんどんアイディアが湧いてきます。
長い経験で身に付いた多くの知識と枠を超えた新しい感覚で、お手伝いいたします。季節を感じながらちょっと粋な装いをしてみませんか。
先代が制作した松竹梅の振袖

昭和初期に先代が制作した松竹梅の振袖です。
梅は光琳です。おばあ様
がお召しになったものです。

伝統の技と技術
和装の意匠に優れた先代の技術を継承し、江戸友禅の伝統の技を活かして製作していきます。
江戸友禅とは。
「友禅」とは、模様染めの事です。もともと、友禅は加賀(石川県)で生まれた独特の絵と染め技法がその源流になっています。江戸時代に入り、その染め技法は京都の扇絵師であった宮崎友禅斎の出現によって確立されました。そしてその技法が友禅斎の名をとり「友禅」と名付けられたわけです。
江戸で友禅染が盛んになるのは、江戸中期・後期(文化・文政期)の頃で、当時大名のお抱え絵師等が、浅草見附・日本橋・神田に京都から模様絵師が移り住んだといわれ、手描友禅の技法が伝承されました。
福田屋の着物は、洗練された“品”と江戸文化の“粋”を染めた江戸友禅。
友禅は、京都、加賀、東京が代表的で、それぞれが柄や色などに特徴を持っています。京友禅は一言で言えば「華麗」な図案と色使いが特徴です。それに対して、加賀友禅は、加賀百万石の武家社会により育てられ、虫喰いや線の変化を巧みに利用した表現でアクセントをつけることにより、武家社会の質実剛健さと、京にはない華やかさを巧みに描き出してきました。
訪問着
この伝統を受け継ぎ、独自の工芸として江戸で発展したのが江戸友禅です。
江戸という独特の文化圏で発達した江戸友禅は、京友禅の雅やかさとは異なり、粋な文様がその特徴です。、当時の江戸文化は、“通”や“粋”に代表される町人文化の爛熟期で、その独特の雰囲気の中で華やかさを抑えた色合いで模様が図案化され、まさに江戸風の美しさを生み出してきました。
そして長い時間の中で技は洗練され、多くの絵師に引き継がれ今日の江戸友禅に至っているのです。
江戸友禅は一人の職人の技が生み出します。
緒方光琳をテーマにした図柄京都友禅や加賀友禅は、約12ある工程を分業して一つのお着物を作り上げているのに対して、江戸友禅は、図案から仕上げまでのほとんどを、一人の職人が行なうところのにその大きな特徴があります。全工程を一人で行ないますので、それぞれ作り手の個性がお着物に表れます。
赤坂福田屋は、店に伝わる伝統的な図案や色を基にしながらも、お客様の用途は勿論のこと、それをお召しになる方にふさわしい絵柄やお色をご一緒に考え、お着物をお召しになったときに、一番お似合いになるよう丁寧にお仕立ていたします。
そのためには、先ずお電話等で、または直接ご来店いただいて、よくご相談いただくことをおすすめ申し上げます。
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